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長春日本人教師会

長春にて日本語講師をしている日本人教師による勉強会や活動予定、活動報告などを記載していくブログです。 長春日本人教師会のホームページ→http://www.geocities.jp/changchun_jpt/index.html

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第115回勉強会報告

「つまずきを克服するための日本語教育指導~実践と理論~」


赤桐 敦 先生


文部科学省派遣中国赴日本国留学生予備学校 講師(7月26日まで)
東京外国語大学 非常勤講師(7月26日まで)
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程外国語教育論講座


先生方の教師としてのバックグラウンド・信念・教育方針


学習者の躓きは学習者の内部で起こっている どういう風に学習者の持っている問題点にアプローチしていくのか。


ワークシート<みなさんの持っている問題点>


1.自己紹介
 長春にやってくるまでやっていたこと


2.別のグループの自己紹介
 日本語教育専門4
 企業 高校先生 学生
※ 経歴によって日本語教育に対する視点が異なる


3.どんな授業を担当
 学生の自慢・不満
 髙城 + 1 年生が元気
- 学校の要求が多い、突然上から降ってくる。
 渡邊 + 生徒の日本に対する興味を持っている - 留学生が少ない
⇒ どうすればいいか
※ 教師としてできることは限られている。原因は、学校、教師、学生にあるかもしれない。
3つのレベル 視点によって態度や価値観、アプローチが異なることの確認 ・学校・教師 ・学生

Q. みなさんは、何の専門家?学校の中での位置づけ?学習者にとってのいい先生とは?
ネイティブ = 言語についてよく知っている ⇒ 教えられるという勘違い
問題には、原因が必ずある。それを取り出して、対処する。防止する。 つまづき ⇒原因抽出 ⇒ モデル化 ⇒ 予防/対処
例:会話ができないという現象にどのように対処するか
 音韻レベルの問題 正しい音声を聞き取れない
   言語知識の不足
   言語知識の忘却
学生レベルの問題 自宅で練習しない
評価レベルの問題 ネイティブレベルを要求している
    文法特化 ⇒ 日本語学者要請?


Q.どうして日本語を話せるようになったのか?その過程を覚えているか? 幼児の第一言語習得過程 ≠ 第二言語習得
・胎児の言語発達 聞く段階(1 年以上) ⇒ 表出 ・「読む・書く」は学校で獲得する技能
現状の習得順序の問題点
・読む ⇒ 書く(教科書) ・まずは聞くことによって音声の体系を作ることが必要 ⇒ 会話練習へ

<ワークシート> うまくいかなかったこと、うまくいったこと(グループ共有)
四人掛け
 単語の聴き取りテスト
確認で、「四人かけ」と書く学生が 1/3
⇒ 学生がわかっているだろうという気になってはいけない。
中国語:有気音 無気音 哥哥 可以 日本語:有声音 無声音
中国人は中国語のシステムで日本語の発音に適用してしまう。 ⇒ 学生は、理解はできるけど出来ない。
日本人の「ん」には3つの体系がある(無意識に 1 つと理解)  ⇒ 中国語のNGとNの違いが区別しにくい(わからないのではなく、認識できないだけ。)


Q.ワークシート2
※ 初級から音声体系を頭に入れさせる 単語を一生懸命覚えても、文字に変換できなれけば辞書検索ができない。
  天安門 中国語 3 日本語 6 ⇒ 頭に入れさせる
  文 ⇒ できなければ句 ⇒ 単語 ⇒ 文字 で段階別で練習する
Q.グループでの問題点、課題点をまとめて発表する
 髙城:音声体系を作るために スカート をス カット
 発音がきちんとできれば聞き取れるのではないか
 方法;今やったら今すぐ直る発音指導
 Q・話せるものは聞ける。話せないものは聞けない。
南條:日本語を話す機会が少ない
   方法:家に招待して食事をする(内発的に動機を高める)
   問題:人数時間が限られる
FB:色んなリソースを与えてあげる(映画、ドラマなど)⇒ 学習時間外の管理


:作文授業のコピー&ペースト 方法:「私の○○」という個人作文課題⇒ 友人に書いてもらうこと、コピペがしにくい
自分との関わりを通して文化を知っている。
文化がないと意味がない。


渡邊:会話授業
発話(アウトプット)の際の情的抵抗
内気な学生が発話ができない
FB:タスク型授業:アメリカで開発された教授法 ⇒ 内向的な日本の環境で通用するか
発話能力=日本語能力か
黙っていても、頭でシミュレーションをしている
渡邊先生らしい授業をすればいい


神田:ひらがな と カタカナ が混ざって、分かち書きができていない。 日本語:漢字 カタカナ ひらがな を混ぜて使える特殊な言語:消しゴム
アクセントやイントネーションが化石化した場合、どう修正するか。 直すにはそのルールを構築した時間と同じ量の時間がかかるだろう。 正しい発音のインプットがないと、危険。 日本語教師はモデルを提供している。

髙城:短い童話を読ませる。朗読コンテスト:音声のMP3(通常...ゆっくり)を 合わせる。リズムに合わせるように読む。
吃音の友人の発音:AAIOAN ⇒ 髙城
学生が発音できない場合は母音だけで話させる


富岡:クラス内のレベル差にどう対応するか
 上に合わせると下が出席しない
 下に合わせると上から文句
 真ん中は中途半端
学生個人のレベルに応じた質問をすると、全員の注意をひきつけることができる できたら褒めて、モチベーションを持たせながら進める。


FB:学習者をコントロールするのではなく、サポートするという考え方。 グループで回答をチェックさせる(成績いい子と悪い子のインタラクション) 

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第114回勉強会報告

以下の内容で勉強会を行いました。
 
「日本語授業の作り方-目標設定から授業準備、授業実践まで-」

開催日:4月18日(土)10:00-12:00
場所:東北師範大学外国人専科楼 6F会議室

 1、佐々木宏記先生(長春師範学院)
「中級作文指導に関して」
 3年生の作文指導です。新聞を作るという課題を持たせ、記事を書く中で
 「文章を書く心構 え」も含めて、
 文法や日本語の言い回しを習得できるようにと考えスター ト。
 講義と個人作業に終始することのない授業を目指していますが、
 試行錯誤、右往左往の連続。 でも、楽しみながらやっている実践です。
 
<授業の方針>
 1)「よい」作文の私的見解を明確に伝える。
  ・リアルに描く。・伝えたい内容に合っている表現。
  ・具体例が適切かつ読者をひきつけること。
 
   2)・個人指導に終始したり、講義調に偏した授業になったりしないように、
    「共同批正」を重視。
   ・「学习的时候面子不要。」「别装懂。」の精神の浸透を図る。 
   ・個人的疑問の共有化を図る。
 
    3)書いた作文を新聞にしてまとめる。(書きためた文章を要約→要約指導)
   ・記事は五つ。「私の長所」「私の将来・夢」「私はこんな人が好きだ・嫌いだ」
    「日中・中日友好のためには何が必要か」
 
    4)教科書の利用。(指導内容に偏りが生じないか留意するため。)
 

<中国人学習者の作文の問題点>

 1)紋切り型の内容が多い。ex)食べ物に関してなど
   そこで、初めに自分の経験体験をもとにして書くことを指導している。

 2)伝えたい内容が貧弱なのに表現が大げさ。
   日本語では表現と内容が連動しなければいけない。
   美辞麗句は不要で、ありのままに書くことが大事だと伝える。
 
    3)具体例を書かない学習者が多い。
   具体例も大事であることを指導する。
 
    4)メンツを気にして失敗を恐れる。
  「メンツはいらない、真理真実を追求するのが学習の場だ。」と熱を入れて話す。
   教師が熱を入れて話すと学習者も聞いてくれる。

<授業中に気をつけていること>
 
    1)授業が講義調になってしまうと、学習態度が受身になってしまう。
   主体性を大事にしなければいけない。
 
     2)学生のつまづきや疑問を重視する。
   作文を皆で一緒に直し、個人的疑問の共有化を行う。
   個人の疑問を教師が調べ、次の教材にする。→学生の満足度が上がる。
   ex)「鞄を手に持っている人」「鞄を手でもつ」でどう意味が違うのだろう。
   応用作文の文法使用を使って教える。
 

<授業においての最終目標ー新聞を作るー> 
   ・最初に日本の学生新聞「みなみ」を提示する。
   ・日本の教科書も併用して行う。
   ・携帯電話の使用も許可。先生を含め全てのものを利用していいことにする。
    ・人の文章を読ませることも大事。文章を読ませて、
   「生の姿の描き方」(自分の辛いことや人の苦しさに共感させるような生の文章が、
  人を感動させる。)や「ユーモア」(思わずニヤニヤして読んでしまう作文。)
  について指導する。
   ・作文は清書してノートにまとめさせる。
 

<質疑応答>

 Q1)今まで作文授業で失敗したことはあるか。
 A)いくらでもある。最初は難しい要求をしすぎた。
  だから、学生の作文にコピーが多く、それに怒っていた。
  しかし、今はそれも今までの作文指導の結果だと思うようになった。
  学生の作文に対する態度、疑問を丁寧に解きほぐし、ゆっくり理解させることが重要。
  教師はあせってはいけない。
  

   Q2)作文のコピーに関してどのように指導しているか。
 A)読んで、突き返している。
   下手でも自分の力で作文を書いた学習者をみんなの前で褒める。
  

   Q3)文章表現と、内容のどちらに重点をおいて指導しているか。
 A)内容より、表現技能に時間が取られる。
   学生の作文指導は繰り返し繰り返し行い。内容にも力を入れる。
 
 
Q4)学生新聞の発表方法はどうしているか。
 A)印刷して、まとめて、配布する。
   その後、学習者が読み、交流したり、評価しあったりする。
 
  
Q5)添削を何回行えば、配布するに足る作文が出来上がるか。
    何回か直したものを乗せる。

 
 2、髙城眞純先生(吉林華橋外国語学院)

「1年精読クラス 笑顔で授業!」
 先生が一番楽しんでいる授業をしています。先生が楽しいと、学生も楽しくなる。
 恥ずかしい、という気持ちをなくして…ゲームをしているような感覚にしてしまいます。
 
<授業概要>

   中国人教師とペアで担当している。
   一年生だから日本語が嫌いになってはいけないので、一学期は配慮して授業をするが、
   二学期にはびしっと指導する。
 「初級日本語」「直接法で教える日本語」
   2冊とも内容は違うが、各課の文型が同じ。
   教科書付属の絵カードを使って、文型を教えていく。
 

<授業準備>

   一年生担当の先生で毎週会議を行い進度を確認し合う。
   教案は共通のものを用い、担当の課を決めて、印刷する。
  その時に宿題プリントも作成し印刷する。
   職員室に連絡ノートがあり、
   授業が終わるたびに進度やそれぞれがやりたいことなどを書き込む 

<授業内教授活動例>
   文型PPTには絵を必ず入れる。 
・活動例
 ①地形画像を載せたPPTを使って、道案内練習などをさせる。
 ②日本語を読ませて覚えさせ、みんなで発音を直す。
  挙手の際には、あまり出来そうにない人を指名する。
  虫食い文を使って、覚えているかどうかを確認する。
  最初にわざと難しい虫食い文を提示し、
  その後、一番簡単な虫食い文を提示して心理的負担を軽減する。  
  学習者が慣れたら、簡単なのから難しいのにしていく。
    ③ガラケーとスマートフォンの違いを実物を使って説明する。
 ④「寒気がします。」「ゾクゾクします。」などをジェスチャーを使って説明する。
   ※文型ばかりではなく使える日本語も導入。
 ⑤新出単語導入時は、関連語とともに覚えさせる。豆知識も一緒に導入する。
 ⑥作文の授業時には「出だしをびっくりする言葉で書いてください。」などの指示で、
  読み手をどんどん面白くさせる方法を指導する。
  しかし、中国人学習者はその方法に違和感を感じることもあるため、
  日本語作文と中国語作文の違いを指導する必要がある。

<その他>
   ※1授業ではたくさん手を挙げて話すように指示。
   ※2確認テストがシビアで、クラスごとに順位付けがされる。
   ※3「型破りのことをするためには、型をきちんと習得しなければいけない。」
                    と指導。

 
<質疑応答>
 Q1)直接法はクラスによって、使い方にむらがあるのか。
 A)日本人教師は直接法で行う。
          中国人教師はわからなかったら中国語も交える場合もある。
   日本語を言った後、すぐ中国語を言うということを繰り返していたら、
   学習者が日本語を聞かなくなる。
   しかし、三回言って学習者がわからなかったら、中国語を使うこともある。
   それは、学生のやるきにもよる。

  
Q2)例文暗記は多いのか。
 A)5、6個ある。その際は、絵を描いて一緒に見せ、イメージ記憶として定着させる。

  
Q3)暗記をさせることが多いが、それが紋切り型の作文に学生を導くのではないか。
    暗記は効果があるのか。
 A1)たくさんの文型を暗記しているはずなのに、平時には使えていない学生が多い。
    教師の方から積極的に使う必要がある。
    また、型中心の授業からから4年生で急に内容中心の授業になる。
    初級の内容を暗記をしておけば、
             その際に内容を忘れても残るものがあるので有用。

  
A2)※別の先生
  会話ではそこまで文型を気にしなくてもいいが、作文では文法技能がもろにでる。
  会話能力と作文能力は全く別のものだ。(よく勘違いされている)
  型を並べただけではいい文章はできない。それが、現状の大学教育の欠点。

 3
、森屋美和子先生(吉林大学)
     「やる気満々で、さあ始めよう日本語会話」
       私が5年ほど日本語教師をしてきた経験の中での授業の取り組み方・考え方を交えて、
    会話授業の例を入れながらお話したいと思います。

 
<担当科目>
「会話、1年後半、2年」「作文、3年」「時事講読、3年、4年」「ビジネス日本語、3年」
「文化総論、3年」「近代文学史、4年」「学期ごとのゼミ」「卒業論文指導」 
 ※吉林大学では精読・同学年にクラス毎に違う先生が教える場合以外は、
  各担当教師に一任されている。

 
<日本語教師として心がけていること>
 ①やるからには最善を尽くす
 ②授業準備をしっかりと
 ③学生とのコミュニケーション
 ④自分も楽しく授業できるように
 ⑤健康管理

 
<会話授業で重視していること>
 「日本語(言語)の勉強は楽しい!」と思ってもらうこと。
  → これは私の会社経験から。いい仕事、いい学びにつながる。

<会話授業の構成>
・ウォーミングアップを重視「やる気」「楽しい授業の予感」
 例)大学構内の写真を使い、「この花は何?」と問いかけ、
   花の名前を導入し話のきっかけ作り。
   春の自然の中で感じるものを持って欲しいとの思いから。  
・発話の回数を多くし、自信をつけさせる。
・グループワーク 
 ブレーンストーミングからチームワーク・発想力・創造力へと。
・フィードバックは必ず行う。 
・見える授業にするため、学期初めにシラバスを学生に配布。
・授業開始時、体操を導入 → やる気、楽しさ。
 ex)「ラーメン体操」「妖怪ウォッチ」「日本語体操」
    学習者がやる気になる。リクエストも多い。
・オノマトペ学習に身体運動を使い導入。
    体と発声でオノマトペのもつイメージを植え付ける。
 ex)「くるくる」「ぐるぐる」「ぶらぶら」や 水泳のことばを学ぶ

 
<授業にメリハリをつけるための活動>
 ①時事の話題について話したり、最近の日本の流行を取り上げたりする。
 ②45秒、30秒プレゼンテーション → 身近にある製品説明、好きなスポーツの説明
 ③受業の初めに2名ずつ「月間日本語」の絵から文化について発表・質疑応答
 ④特別授業 
 ⑤シャドーイングを会話に利用
 ⑥発想、創造力をもたせる活動
例)三色ボールを使った色からの言葉の連想ゲーム。
  ボールを投げて受け取った人がその色のイメージからの言葉を出し、それを繰り返す。
  (これは認知症対策運動の一つからヒント)
 ⑦ロールプレイはグループ活動が中心で、チームワーク力が自然に身につく
       ようにする。
 ⑧ディベート、一年生後半の目標。
       最初にディベートにもっていくための反論の仕方を学ぶ
  ディベート前に、先輩のDVDを見せてディベートのイメージをもたせる。
  テーマは学生から選択させる。
 ⑨毎回、授業のはじめにする学生、先生の自己紹介は、その都度の状況に合わせた
  工夫が必要だと考える。それが先生としての醍醐味であると思う。

 
 Q1)楽しい授業をどのようにして学生に予感させるか。
 A)授業の開始が大切だと私は思っている。学生に今日の授業は楽しいなという
   ことを予感させる。それは学生のやる気にもつながると思う。

第113回勉強会報告

以下の内容で勉強会を行いました。


「中国における日本語教育~中国人学習者に日本語をどう教えるか~」
開催:3月28日(土)9:30-11:30
場所:東北師範大学外国人専科楼 6F会議室


1、出席簿記入、出席者自己紹介、司会挨拶

2「日本語教育とは何かー国語教育との比較からー」
池田裕一先生(吉林華僑外国語学院)
新学期最初の勉強会ということもあり日本語教育が初めての先生方と一緒に外国人に日本語を教えるととはどういう事なのかをご一緒に考えていただきました。また、日ごろは教える立場の先生方に外国語を教えられる立場を体験していただくために池田先生にフィンランド語の直説法による授業をしていただきました。


3、「ワークショップ:中国語を母語とする学習者の強みと弱みー」(前半)
チームで話し合い後配布した付箋を用いてアイデアだしを行いました。出されたアイデアを強みと、弱みに分類し議論を行いました。


強み
1、学習態度が良い(真面目)
2、素直である(先生を立てる)
3、文化が似ているので親しみやすい
4、日本語も同じ漢字文化圏であるため語彙面でのメリットがある
5、暗記が上手
6、アニメ好きが多い(初めから日本語ができる学習者もいる)


弱み
・中国語よりも日本語の方が「授与」「賃借」に関係する表現が複雑であるため覚えにくい(あげる、もらうなど)
・テスト(N1、N2を目的に勉強してしまう)
・リスニングが苦手
・名前が覚えづらい
・会話の機会が少ない
・発音に癖がある(息がこもっている)
・面子を気にして失敗を恐れる
・日本語の敬意表現が中国語よりも複雑であるため覚えにくい
・日本文化に興味を持っている生徒が多い


4、「ワークショップ:中国語を母語とする学習者の強みと弱みー」(後半)


前半のワークショップで出た強みを授業中どのように生かし、弱みに授業中どのように対応するかをグループで話し合いました。


 「面子を気にして失敗を恐れる」
・授業中間違えることは恥ずかしいことなのではなく必要なことなのだと、授業中に何回も言い聞かせ、教師が率先して間違いを出してもいい雰囲気を作り上げていく。


 「会話の機会が少ない」
・アイドル・アニメを利用してアウトプットの機会を教師が作ってあげる。
・SNS、チャットを利用して日本人のネットワークを作り、それを学習者の会話の機会創出に利用する。
・スカイプなどを利用して、会話練習を行わせる。
・ダイアローグ、場面などを設定し会話を練習させる。その際に、「先輩」「後輩」などの社会的立ち位置も設定する。
・モチベーションを向上させる。
・発言の機会をたくさん与える。
・アウトプットの機会をRPなどで作る。
・微信などを使って、交流させる。
 その際に交流回数のノルマを課す。


 「名前が覚えにくい」
・写真付きの指名カードを作る。名前に慣れないうちは指名カードをトランプのようにシャッフルして学習者の指名に使うこともできる。

第112回 勉強会報告

以下の内容で勉強会を行いました。


題:「長春における読書会の試みとビブリオバトル」
開催日:2014年12月13日(土)
場所:東北師範大学外国人専科楼 6F会議室


1、出席簿記入、出席者自己紹介、司会挨拶

  • 出席簿記入
  • 出席者自己紹介
  • 司会挨拶
  • 「ビブリオバトル参加者一覧」「発表コメント用紙」「投票用紙」配布


2、「ビブリオバトルを目標とした新たな読書会活動の試み」
岩崎拓也先生(東北師範大学中国赴日本国留学生予備学校)


・2012年度までの読書会について


①目的
日本語で書かれた図書を読み、それについて話し合うことを通じて、日本の大学院での研究に必要なアカデミックジャパニーズとコミュニケーション能力を身に付ける。


②対象
日本語教師、日本関連学部の大学院生、大学学部3~4年生


③参加資格
N2合格、あるいは同等の日本語能力を有する者。国籍、学歴などは問わない。事前に申し込みが必要。


④場所と時間
毎週土曜日(人文系)、水曜日(社会科学系)13:30〜
@東北師範大学外国人専門家楼会議室 


⑤運営方法
1. 最初の1ヶ月は世話役(教師会事務局)が手配。その後は、回ごとの司会と世話役を申し出あるいは抽選で決めておく。


2. 日本語教育を中心とした人文系と経済・経営を中心とした社会科学系に分けて、それぞれ各週に行う。
3. 図書は、当初は世話役が決め、その後は話し合いで決めていく。
4. 費用は無料とし、会場費などの実費はそのつど参加者から徴収する
5. 課題図書は、参加者が自費で購入する購入が難しい場合は、著作権を考慮して各自で複写する。


⑥進行方法
1. 参加者は事前に課題図書を読み、全員が右図のようなレジュメを作成し、人数分をコピーしてくる。
2. 読書会の冒頭でレジュメを配布し、全員が目を通したあとで、それぞれの見出しやその根拠について話し合う。
3. 司会は、「正しい答え」を見つけるのではなく、それぞれの解釈をお互いに批判的に検討できるように進行していく。


・まとめ


 これまでの読書会では、岡崎(2005)の「見出し比較法」 を参考に行っていた。読書会で使用する図書は日本語教育を中心とした人文系と経済・経営を中心とした社会科学系を教師が選定していた。


「見出し比較法」はテクストを理解するには、効果的だった。
しかし、
①到達目標が不明確。
②自らが読んだ文脈や動機の語りができない。
③作成した「見出し」に依存してしまう。 
という問題もあった。


そこで、今学期はビブリオバトルを目的とした読書会を行ってみた。
※ビブリオバトルについてのルールやがいようなどの詳細は下記の公式ホームページへ
(知的書評合戦ビブリオバトル公式ホームページ http://www.bibliobattle.jp/home


・今までの読書会の問題点


①今までは、読書会担当の教師が選んだ本を皆で読んでいた。→主体性の欠落
②学生のプレゼンテーション能力の低さ。→聞き手を意識していない


 上記の二つの問題点が今学期の読書会から行ったビブリオバトルで解消できる。 


・ビブリオバトルで習得できるもの


①良書探索機能
②プレゼンテーション能力開発支援機能
③インフォーマルコミュニケーション支援機能
④自主的な気づき
⑤人格的情報の共有
⑥自己/他者の価値観の外在化
⑦情報の生成や解釈
⑧5分間で話す能力


つまり、
他者に伝えたい本を自分で選び(収集)、
どうすれば他者にその成果を伝えられるか構成を考え(編集)、
自分の言葉で語って(発信)、
その成果を相互に議論する(評価)
ことができる。


・読書会の形式について


第1回:本の選択&印刷(後日配布)、オリエンテーション(自己紹介)
次回の読書会についての相談(概要発表の意義、方法について)
※目次・前書き(はじめに)に注目する。(10分程度)


第2回:各自が選んだ本を読んできて、その概要を発表(内容分析・紹介)次回の読書会についての相談(先生と相談した上で、次回発表箇所(章単位で)の決定)


第3回:各自が選んだ本を読んできて、その概要を発表。(1名)


第4,5回:各自発表と次回発表箇所の選択


第6回:ビブリオバトルのための導入/練習


第7回(最終回):総括・ビブリオバトルリハーサル
12月中旬:勉強会にて、ビブリオバトル本番


初回と最終回以外はゼミ形式で、以下三名の教師が持ち回りで指導。


東北師範大学中国赴日予備学校 岩崎拓也 
吉林華橋外国語学院 池田裕一
長春工業大学 南條淳


・今後の課題


①場所の問題
以前までは、長春市図書館5階ふれあい広場を使用していたが、現在は休館中。来年か再来年に移動移転予定。候補地は吉大、師範大、理工大が候補。来年はここ(東北師範大学外国人専科楼6F会議室)を使うことを考えてもいいかもしれない。


②参加者の問題
読書会を担当していただける教師の不足。


③選定図書の問題
今学期は学生に各自選ばせたが、今後は、以前と同じように教師側が選び、その一冊を中心に読んでいくべきか。


3、中国人学生によるビブリオバトル


①長春大学 梁洵(りょうしゅん)さん
題名:「ジャガイモの世界史歴史を動かした『貧者のパン』」
著者名:伊藤章治
出版社名:中公新書
出版年月日:2008年1月25日


この本は全9章からなる。いつも食べているジャガイモは、いつから食べられるようになったのか。この問いに友人は、唐朝のころ、水で茹でたり、油で炒めたりしたのかもしれないと推測したが、ジャガイモは16世紀に中国に伝来、8、9の唐朝には存在しなかった。元来、ジャガイモは食べられるものとは認識さておられず、ロシアでは「悪魔の実」、ドイツでは「豚の食べ物」と呼ばれていた。その後、ドイツでは規律によって、ロシアでは革命によって、ジャガイモが市民に普及していくこととなった。普段、食べている物が、いつから食べられるようになったのかに興味を持った。


・質疑応答5分

②長春理工大学 陸燕(りくえん)さん
題名:「目からウロコの文化人類学入門人間探検ガイドブック」
著者名:斗鬼正一
出版社名:ミネルヴァ書房
出版年月日:2003年4月10日


この本は全17章からなる。文化とは人間について考える事。第8章の食、味覚に一番興味を持った。例えば、腐敗した生ごみと新鮮なヨーグルトなら、どっちを選ぶか。普通はヨーグルトを選ぶが、それを飲まない人にとっては、どちらも口にするものではない。発酵と腐敗は、文化によって規定されるものだ。音や色なども、文化が全てを決める。何事も自分の目で見ていると思い込んでいる。しかし、文化というフィルターを通して見ているので気づかない。私は日本に留学したことがあるが、日本では鳥の足を食べないということが理解できなかった。毒があるフグは食べるのに、なぜ鳥の足は食べないのだろう。そんな疑問も、この本を読んで、理解できた。


③長春工業大学 孫慧鑫(そんけいきん)さん
題名:「世界中の言語を楽しく学ぶ」
著者名:井上孝夫
出版社名:新潮社
出版年月日:2004年5月20日


みなさんは日記を書いたことがあるか。私はなくしたり、見られたりすると怖いので、つけなかった。だから、別の言語を勉強すればいいと考えた。しかし、最近、他の言語を勉強したいと思う。周りが日本語を勉強しているから、秘密ではなくなったからだ。


この本は全6章からなり、著者が大学生から40代のころにかけての経験をもとに書かれているので読みやすい。目次を見ると、「トルコで英会話」や「喫茶店学習法」など、面白いものがある。その中にある電車内での勉強法であるが、テキストを中心にして、その右に辞書を、左にノートをテープで貼って、三位一体とする。こうすると、辞書が引きやすく、効率良く勉強できる。この本はおすすめである。


・質疑応答5分

④吉林華橋外国語学院 武傑(ぶけつ)さん
題名:「100語でわかる中国」
著者名:アンドレ・チェン/ジャン=ポール・ベトベーズ
出版社名:白水社
出版年月日:2011年12月10日


長年、中国に住んでいる自分には分かるだろうと思っていた。まさか、聞きさえしなかったことがこんなにあるとは思わなかった。例えば、地理は北の京、北京、河川、長江や黄河。歴史は秦、国父の孫文、毛沢東、鄧小平、五四運動、文化大革命。文化は中国語と文字、漢方医学、中華料理、五行、易経、陰陽。経済は農業、工業、五カ年計画。情勢は和諧社会、香港、マカオ、現代建築、鳥の巣など。著者はフランス人である。独特の意見があり、中国人が気づかないところが書かれている。中国理解のためには見落とせない。


・質疑応答5分

⑤長春工業大学 毛月(もうげつ)さん
題名:「毒と薬の世界史ソクラテス、錬金術、ドーピング」
著者名:船山信次
出版社名:中公新書
出版年月日:2008年11月25日


 みなさんも病気になった時には薬を飲むだろう。薬は毒にもなり、毒と薬を利用してきた。第1章、第2章は、古代、中世の歴史で、治療よりも、むしろ宗教に使われてきたことが書かれている。第3章から第5章は、近世以来の毒、薬の発展史である。戦争や犯罪にも使われた。中世ヨーロッパのマンドラゴラに一番興味を持った。マンドラゴラは引き抜かれると金切り声をあげる。人類の無知によって、毒とされたのだ。


身の回りにある薬は神秘的だと思う。


・質疑応答5分

・10分間休憩

・「発表コメント用紙」「投票用紙」に記入


4、先生によるビブリオバトル


①長春市山崎外語培訓学校   山崎 由美子 先生
題名:満面春風 中国ことば旅
著者名:長澤信子
出版社名:鎌倉書房
出版年月日:1991年6月30日


中国語を勉強したくて、1995年から吉林大学に留学した。中国語に興味を持ったころに出会った本である。著者は通訳、ガイド、ツアーコンダクターなどをしていた。人と人との出会いの素晴らしいことを言うが、言葉との出会いも素晴らしい(本の引用)。ここに感銘を受けた。著者は自分にとって神様である。この本はエッセイ式で読みやすい。しびれる言葉がある。添乗員の時、ろうあの人と出会った。その後、彼女は特殊学校に留学が決まったらしい。いろは歌留多も中国語訳のものがあり、授業で役に立ったので、おすすめである。


・質疑応答5分

②長春大学   田畑  美恵 先生
題名:「日本人の忘れもの」  
著者名:中西 進  
出版社名:ウェッジ文庫  
出版年月日:2007年10月31日初版

「負ける」という言葉がある。「負ける」には勝ち負けの「負ける」と、買い物の時に安くするという「負ける」がある。色恋という言葉には、親愛と色彩がある。心身の色彩である。テレサテンの歌にも、「あなたの色に染められ」とある。恋をしている人は美しいものだ。心が伴わない恋は怖いものだ。8世紀ごろ、敬語は親愛を表すものから敬愛へ。そして、尊敬へとなった。しかし、あくまでも、敬語は親愛がなければならない。「あいうえお」には愛がある。「いろはにほへと」には色がある。中国語の「阿姨」にも愛があるから好きだ。愛にあふれた日本語を認識させてくれる本だと思う。


・質疑応答5分

③長春工業大学 南條 淳 先生
題名:「外国語学習の科学―第二言語習得論とは何かー」
著者名:白井 恭弘
出版社名:岩波新書
出版年月日:2008年9月19日

みなさんも英語を勉強したことはあるだろう。ここには、日本語を教えている、勉強している人がいるが、どうすれば効率的に、ネイティブのように話せるのであろうか。この本は、これらの問いに答えようとする本である。第二言語習得法について、この本は教科書的であり、面白い読み方もできる。著者のエピソードを少し紹介する。この本には、お酒を飲んでの外国語学習があり、これは、少し飲んでから勉強するものである。


また、テレビだけを見て育った子どもの事例などがある。これはネグレクトされた子どもが、テレビだけ見て育った、つまり、インプットのみで、アウトプットをしなかったという事例である。


・質疑応答5分

④長春工業大学 柳澤 真史 先生
題名:「日本人が一生使える勉強法」
著者名:竹田恒泰
出版社名:株式会社PHP研究所
出版年月日:2014年9月1日


この本は勉強法とあるが、中身は成功哲学である。日本人の根本的なことが書かれているので、中国人にも読んでほしい。夢とは何かと言われたとき、日本語の「夢」は、英語の「dream」とは違う。辞書によると、「dream」とは、やりたいこと、なりたいもの、手に入れたいとある。「夢」とは、儚いこと(実現できないこと)とある。


したがって、成功哲学書に「夢を具体的に」と言われても、我々日本人は絶対にできないのである。石川遼選手のように、小さいときからプロになるんだと意識していた人もいるが、ほんの一握りにすぎない。一般の人には、やはりできない。一般の幸福の追求について、例えば、仕事で日本人は楽しい仕事をしたいなどと言うが、西洋人にとって、仕事は神から与えられた罰なのだ。彼らは、一ヶ月のバケーションを楽しむための罰を受けているのだ。


・質疑応答5分

・「投票用紙」に記入


5、チャンプ本発表


学生部門:「世界中の言語を楽しく学ぶ」
先生部門:「日本人の忘れもの」


以上

第111回 勉強会報告

以下の内容で勉強会を行いました。

1、司会挨拶、参加者自己紹介、出席簿記入

2、田畑美恵先生 (長春大学)
「試行錯誤の日本語クラブ」

≪設立~現在までの経緯≫(前任の先生からのメールのまとめ)

 長春大学では、前任の先生がいらした時には日本語コーナーはすでにあったが、赴任してから半年間コーナーを開催することはなかった。そこで、①日本文化に触れる、②会話の機会とする、③学生による自主的な活動の場にする、の3点を目的とし、再開を試みた。しかし、どれも予想外に困難だった。まず、「日本文化にふれる」には実際の“もの” や“わざ”が必要であった。「会話の機会」は長春大学には留学生が多かったので設定はしやすかった。しかし、下級生の参加が多く、上級生が少なかったので内容が伴いにくかった。「自主的な活動」は克服しがたい課題だった。なぜなら、中国の教育現場ではあまり重要視されていないうえ、リーダーシップをとれる学生は重点校に行ってしまいがちであったためである。そのため、手取り足取り日本語コーナーの企画・運営・反省まで指導をしなければならなかった。2回ぐらいして、やっと学生が自分たちで出来るようになると、もう代替わりになる。しかし、下級生の運営能力が不足していたため、また一からの指導が必要であった。


≪三校協力体制の始まり≫
 田畑先生は2013年9月に赴任し、日本語コーナーを引き継いだ。引き継ぎは、書面で行われたため、長春工業大学へ留学生とともに訪問し、日本語コーナーについて勉強をした。そして、10月23日長春大学で日本語コーナーを行った。その際、長春理工大学と長春工業大学の先生方も参加した。これが三校合同体制の始まりである。それから、回を重ねるごとに少しずつ参加する教師の数も増え、定着してきた。

≪現在の日本語コーナーの運営方法≫
・活動時間:中心メンバー(3,4人)が毎週水曜日の水曜日の昼休み。昼食をとりながら。
→クラブ自体は学期に2回、2時間程度を行う。
・活動内容:次回日本語クラブ発表の打ち合わせと準備
・日本語クラブの運営形態:学生主体で司会、進行。教師はゲスト、評価者。
・日本語クラブのメリット:日本語のスピーチの練習、会話・聴解力の向上、日本語学科の学生同士、日本についての情報や紹介の場、日本人との触れ合いの場
・現状の問題点:
①学生の自主性が育たないため、教師が毎回手取り足取り指導する必要がある。
②リーダーとフォロアーの不足と協力者の不足。
③場所の予約がうまくいかず、発表当時の準備時間が取れない。
④勉強の場と考えている教師側の考えと楽しいコーナーにしたいという学生側の希望とのギャップ。

≪発表までのスケジュール≫




3、福井啓子先生 (長春工業大学)
「長春工業大学における日本語コーナーの取り組み
-日本語コーナーの独り立ちを目指して-」

≪日本語コーナーを始めるに至った経緯≫

①日本人と会話をするチャンスがとても少ない。
・会話の授業は週1回である。
・また、留学生は少ないうえに、彼らとキャンパスが離れているため交流の機会がほとんどない。
・2012年に特訓教室を開始したが、希望性のため積極的な学生だけが参加していた。(現在は参加させている。)
②異学年の交流が少ない。
・全学部の1年生は北湖キャンパスで1年間過ごし、2年生になって初めて上級生と出会う。
・学生主体の取り組みが必要→2013年日本語コーナー発足
当時、工業大学の日本人の留学生は一人しかおらず、近隣の長春大学・長春理工大学に協力を要請した。

≪活動時間≫
各学期に3回、曜日不特定、基本的に2時間

≪これまでの活動内容≫
前半後半で内容を変える。後半はグループ会話。→主に勉強
第1回目:2013年10月13日 
中国人教師による学習方法と自分の経験談の話と4年生による学習方法についての話
第2回目:2013年12月7日
日本人留学生による話。(4年生が内容を翻訳)
2年生スタッフが長春大学の日本語クラブの活動を参観→ゲームもあり楽しい印象を得た。
第3回目:2014年3月27日
テーマ:「アニメ」 伝言ゲーム
第4回目:2014年4月26日
テーマ:「歌」 紅白歌合戦のDVD鑑賞、3年生の歌「ふるさと」
2年生スタッフが長春理工大学の日本語コーナーの活動を参観→楽しかった印象を得た。
第5回目:2014年5月29日
テーマ:「ふるさと」 2年生のダンス、夢ト蹲
第6回目:2014年9月27日
テーマ:「初めてのこと」 説明、推測ゲーム
第7回目:2014年10月24日
テーマ:「夢」 お座敷ゲーム

≪運営形態≫
スタッフによる運営
・2013年度:3年生4名、2年生4名
第1回・2回は教師が中心(スタッフの会議の招集、他校への教師・留学生への連絡など)
第3回・4回は3年生が中心 
第5回は2年生が中心
・2014年度:1回につき3年生3名と2年生2名の5人のグループ3つが持ち回りで担当。
第6回・7回:3年生中心
今後:前学期は3年生スタッフが中心、後学期は2年生スタッフが中心

≪日本語コーナーのメリット≫
・日本語での会話の機会が増加した。
・異学年間の交流・協力の場面の増加。

≪三校の協力≫
メリット:
色々な日本人(の話し方)と触れ合うことが出来る。
他校の活動を知り、いいところを取り入れることが出来る。
デメリット:
日本人教師の負担が大きい。
長春工業大学と長春大学と長春理工大学の日本語コーナーの開催日が被ったり近くなったりすることが多く、日本人教師は連日参加しなければならない時がある。

≪現状の問題点と今後の課題≫
ゲームや自分たちの楽しみ中心であり、小学校のお楽しみ会状態。
会話能力の低い学生は不参加。
中国人教師との関わりが希薄である。
学生に必要性を自覚させる。
日本語コーナーの意義を再確認。
スタッフの自覚を育てる。

≪質疑応答≫
Q:スタッフの決め方はどうのようにされたのか。
A:まず、教師で2人決める。そして、その学生2人がそれぞれ2人を任命する。また、学生6人が3人を任命する。

4、グループごとに日本語コーナーの現状報告

≪Aグループ≫

 それぞれの大学でも日本語コーナー(それに準ずるもの)は存在している。しかし、問題は大学同士でその存在を知らないことにある。そのため、これからは互いに連絡をし合うといいのではないか。その連絡は学生が行うことで、日本語を使う機会が増えるのではないか。


≪Bグループ≫
 このグループでも日本語コーナーが存在し、文化紹介などを行っている。しかし、学生と教師とで求めているものが異なっている。学生は今の日本の若者の生活や現在のライフスタイルを知りたいが、教師が教えようとしているのは茶道・華道などの伝統文化である。日本語コーナーでは「何を求めるか」がキーワードになると思う。それによって、各大学の特色が出てくるのではないか。


≪Cグループ≫
 現在持っている「モノ・技」でいかに会話につなげ、会話の機会を増やすか。また、開催が決まれは教師会で情報交換をすればいいのではないか。

≪池田先生のまとめ≫
 日本語コーナーの意義・目的を生徒と再確認すること、教師同士の情報交換、活動資料の引継ぎが大事だと感じた。

以上

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