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長春日本人教師会

長春にて日本語講師をしている日本人教師による勉強会や活動予定、活動報告などを記載していくブログです。 長春日本人教師会のホームページ→http://www.geocities.jp/changchun_jpt/index.html

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第121回勉強会報告

長春日本人教師会主催第121回日本語教育勉強会記録
日時:3月19日(土)場所:長春ふれあい広場


「ピア・ラーニング(協働学習)について〜概要と実践報告〜」


◎「ピア・ラーニング(協働学習)紹介」       
長春工業大学 南條淳

1、ピア・ラーニング(協働学習)紹介
※ ピア・ラーニング(協働学習)とは
定義: 協働学習とは協力して学び合うことで、学ぶ内容の理解・習得を目指すとともに、協働の意義に気づき、協働の技能を磨き、協働の価値を学ぶことが意図される教育活動を示す専門用語。 


※ ピア・ラーニングの二つの目的
①作文や読解などの学習課題を遂行する。
②仲間と一緒に学ぶことによって、人と人との社会的な関係に気付くことを学び、さらに自分自身を発見していく。


※ ピア・ラーニングの特徴
・(従来の)教師主導の教育観:あらかじめ決まっている学べきことを伝達する。
・ピアラーニング:学習者たちが自分自身で課題に取り組み、その過程において学習する。学習は学習者同士の相互作用によって行われる。その過程を共有する際に「対話」が用いられる。


※ ピア・ラーニングのメリット
① リソースの増大  ② 理解の深化    ←認知面
③ 社会関係性の構築 ④ 学習への動機付け ←情意面


※ ピア・ラーニング実践時の教師の役割
「対象」「自己」「他者」の三角関係を下から支え、それらが機能するように促進する。良い循環が続くように授業をデザインする。


2.ピア・リーディングとは
※ ピア・リーディング:対話によって仲間と読みの過程を共有すること 
※ オーソドックスな読解授業の問題点


① 読む活動(理解過程)が外からは見えない。
②「オーソドックスな」授業では読んだ結果を扱っている。


※ ピア・リーディングのメリット
① 読む過程を扱うことができる。
② 自分とは異なる他者の「読み」が存在することにより、自らの「わかったつもり」に揺さぶりをかけることができる。
③ 他者と対話をすることによりテキストへの学びが深まり、自己へのフィードバックも生まれる。


◎「精読のピア・ラーニングを取り入れた一例」
長春理工大学 稲垣睦実


※ 前段階
・単語の説明は済ませている。
・宿題で本文を読む練習を3回はさせている。(内容理解の為)


※ 導入
・教室全体で、教師が主体として、内容を説明・確認。生徒は聞き手である。(文章構造を確認したり、中心文を探したり、指示語を確認)
・内容を確認した後、教科書問題をグループで行う。(グループ構成は人グループ3人か4人で行っている)


※ 学生の様子(昨年度/今年度の学生を比較して)
①去年の学生
・活発に取り組んでいた。
・じっくり内容を読み、考えていた。
・グループで話し合い、問題を解いていた。
・授業後、目がキラキラしていた。


②現在の学生
・本を読む癖がない。
・読解力がない。
・字面が分れば、本文を中国語に訳せたら、内容を理解していると思っている。
・宿題をしてこない学生が多数。


※ ピア・ラーニングの長所、短所
【長所】
・学生との距離が近い。→ 学生一人一人を見ることが出来る。
・訂正が楽。→ 一度に複数人に対してアドバイス・訂正などが出来る。
・学生は楽しみながら、力をつけることが出来る。
・色々なものの見方・考え方を知ることが出来る。
・内容を深く理解することが出来る。
・協調性を高めることが出来る。


【短所】
・読解力がないとピア・ラーニングが出来ない。
・自主性が強い場合、グループになっても個人でする場合もある。
・活動の目的を理解していないと、答えをあてにいく。
・個人の考え・内容理解・意見がないと話合いができず、そして、初めに意見を言った人の意見に引きずられる。
・毎回すると飽きる。


※ 現在の問題点
①学生の読解力がないこと。
②本文の説明の仕方を変える。その後、何か活動を取り入れる。 

 お二人の先生の「ピア・ラーニング(協働学習)」に関してのご報告の後、グループディスカッションを行いました。
グループディスカッションでは、あらかじめ用意されたテーマから、それぞれ興味のあるテーマについて、各グループで議論していただきました。

テーマ:・授業の悩み相談 ・生活の悩み相談 ・大会関係の情報交換・学校、学生との関係  ・その他
 ディスカッションでは、前半の「ピア・ラーニング(協働学習)」の内容も踏まえ、授業活動でのグループの人数、各生徒の分担や役割、クラスや学年によって異なる授業の「やりやすさ/やりにくさ」に対してどのように対応するか、などについて議論されました。また、生活面に関して、学生との距離感や、宿題・課題の分量、会話での情報の差や情報のリソースについても話し合われました。

以上

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第119回勉強会報告

長春日本人教師会主催第119回日本語教育勉強会記録


日時:11月21日(土)
場所:長春ふれあい広場
「中国在住日本人教師に有用な補助教材の紹介・共有」
インターネット教材(HP)・レアリア・書籍・動画・音楽など、中国在住日本人教師が入手でき活用しやすい補助教材を、10名の先生方に紹介していただきました。


前半


南條先生(インターネットの便利なHPまとめ)
オンライン日本語アクセント辞書「OJAD」(http://www.gavo.t.u-tokyo.ac.jp/ojad/
KOTONOHA「現代日本語書き言葉均衡コーパス」少納言(http://www.kotonoha.gr.jp/shonagon/
NHKニュース(http://www3.nhk.or.jp/news/
アマゾン(http://www.amazon.co.jp/
みんなの教材サイト(https://minnanokyozai.jp/kyozai/home/ja/render.do
日本語学習者と教師のためのリソース
http://www.geocities.jp/changchun_jpt/index.html
長春日本人教師会ブログ(http://changchunjpt.blog.shinobi.jp


渡辺先生(インターネット教材『星新一のショートショート』)
中上級者向けの精読、作文、文学資料
『星新一のショートショート』
「おーいでてこい」「生活維持省」「殺し屋ですのよ」
『世にも奇妙な物語』


高柳先生(『声に出して読みたい日本語』、『百人一首』)
2年生作文、3年生精読、古典文法
『声に出して読みたい日本語』
『理想の国語教科書』


坂本先生(音楽)
1年生、2年生の会話の授業
甘茶の音楽工房(http://amachamusic.chagasi.com/


本橋先生(アニメや娯楽に関連する動画資料)
授業の導入に
宮崎駿『風立ちぬ』、松任谷由実『ひこうき雲』


後半


山崎先生(長春市内にあるお勧め書店、『第一教科書』の紹介、よく利用するサイトの紹介)
長春市内のお勧め書店
・长春联合书城・同仁购书中心・新华书店
『第一教科書』(http://www.daiichikyokasho.co.jp/
Yahooニュース⇒国際⇒中国・台湾
http://news.yahoo.co.jp/hl?c=cn
Record China(http://www.recordchina.co.jp/
中国問題研究家 遠藤誉が斬る(http://bylines.news.yahoo.co.jp/endohomare/


神田先生(将棋)
2年生向け
駒の動かし方と詰将棋


塚田先生(オンライン新聞)
1年生向け会話、総合日本語の教科書
「できる日本語」初級
できる日本語準拠「たのしい読み物55」
楽しく遊ぶ学ぶ「にっぽんの図鑑」

2、3、4年生向け作文の教科書
大学・大学院「留学生の日本語」②作文編
留学生のための「論理的な文章の書き方」
中級後期から上級までの作文と論文作法「日本語作文Ⅱ」


3年生向け商務日語
にほんごで働く「ビジネス日本語30時間」
「日本企業への就職」ビジネス会話トレーニング
「日本企業への就職」ビジネスマナーと基本のことば


4年生向け時事導読
朝日新聞デジタル(asadigi-mail@asahi.com)
毎日新聞ニュースメール(newsmail@mainichi.co.jp)
日経ニュースメール(nikkei-news@mx.nikkei.com)


孕石先生(ビジネス系動画資料)
4年生向け
「プロフェッショナル仕事の流儀」「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」「日本食紀行」


富岡先生(ビジネス系の図書や資料)
4年生向け
「ガイアの夜明け」

第118回勉強会報告

「長春日本人教師会主催第118回日本語教育勉強会」


「『全中国選抜日本語スピーチコンテスト』の練習、指導に関する実践報告」
長春大学 坂本紀仁先生


 2015年5月16日に開催された第10回全中国選抜日本語スピーチコンテストの際の指導法について発表された。
 まず学生の選抜方法は出場したい学生にテーマに即した作文を書かせ、教務室でスピーチ発表をさせた。そして、日本語学科の教師による投票を行った。そこで選ばれた学生は生徒会の副会長や、日本語クラブの会長、新聞部の部長、学級委員などを行っており、リーダーシップがあり、時間意識が高く、社交性・スピーチ力も高い学生である。また、日頃から日本人との交流は積極的に行っている。
 練習期間は2週間程度で、基本的に毎日16:30~18:00の一時間半から2時間程度であった。大会審査基準から論理的で説得力のあるスピーチ指導と目標を決め、実践した。


≪具体的な練習方法≫
①「NHKニュース」を使い、オーバーラッピング法で発音やイントネーションの練習。学生が選んだニュースを音読する。


②テーマスピーチの練習
・時間の計測4分30秒以内、4分50秒以内と練習。→自己確認のため録音をしながら、発表をする。また、他の学生の感想、意見を聴く。


・テーマに関するカタカナ語の発音の指導。 例:スマホ、アプリ、ライン、スクリーンなど。


③即席スピーチ
課題テーマ (YESNO型、選択型、具体例提示型)
1分間考え2分以上発表する。ほかの学生に感想・意見を聴く。
初めはうまく考えをまとめられなかった。そこで、発表のフレームワークを考え、それにしたがって話すように練習した。


即席スピーチで留意した点:①50%の具体例にすること。②過度な語用発音を訂正しないこと。


≪反省点と今後の課題点≫
・流暢な日本語の使用 →学習時間の壁
・生徒の資質の影響 →特定の学生だけでなく、より多くの学生の語学力のレベル向上
・より長期的、段階的、汎用的な計画、練習案の必要性 



「スピーチ大会の準備と練習」
長春理工大学  大田拓実先生


 2015年9月26日(土)に華僑外国語学院で開催された、「第八回育英杯吉林省大学生日本語スピーチコンテスト」の準備と練習についての発表をされた。準備期間として2015年7月7日(火)~2015年9月26日(土)まで準備と練習を行った。学生の選抜方法については中国人の先生の推薦で2人の学生を選んだ。
Aさん:大人しい。客観的な立場で物事を考えられる。暗記が苦手。 
Bさん:活発的。知識が豊富。考えながら話すのは苦手。
テーマ決めに関しては、今回の大会ではテーマの範囲が広かったため、学生と話し合い1日かけて決めた。しかし、学生に主体的に考えさせ、指導はアドバイス程度にとどめた。
 まず、作文予選がありそれに向けて、中国式の作文と日本式の作文の2種類を書かせた。
Aさん:『「母国語」を忘れないように』(中国式)
Bさん:女性が輝く中国と日本』(日本式)
作文の添削は自由に書かせたが、時間制限の4分を超えていたため、3回の作文修正をして4分にまとめさせた。発音チェックは2日間行い、1日1時間~2時間で学生が弱いところを重点に練習を行った。表現力では間の取り方を重視し、「Just4分」で終われるように練習を重ねた。


即席スピーチ練習の方法
・テーマ決めに出てきた案の中から、抜粋して考えさせた。
・1週間に2つのテーマで書かせる。(7月中、8月中)
・1日5つのテーマを即席でスピーチさせる。(9月中)


思考1分・発表3分
10年後の未来、日本語学習者に必要な能力、少子高齢化、就職難、食料自給率などのテーマを練習

思考30秒・発表2分30秒
若者に必要なもの、早期言語教育、マナー、伝統文化と継承、日本文学などテーマを練習


大会本番は動作確認、最終チェック(テーマスピーチ)、クイズを確認。


反省点・課題
・即席スピーチの練習で難しいものを練習させ過ぎてしまい、本番で失敗。
・プレゼン力をもう少し磨くべきだった。(※話を簡潔にまとめる能力)
・キーワードを瞬時に閃く為に、考えさせる授業を取り入れるべきだった。
・心理的なものを学ばなければいけないと実感した。
・テーマと即席スピーチの完成度をできる限り近づけること。



「スピーチ指導から見えてくるもの」
吉林大学 森屋美和子先生
 2012年4月からスピーチコンテストの指導を行われている。去年から日中関係の改善や日本語関係の学会・団体の活発になってきて、スピーチ大会が徐々に増えてきている。そして、テーマもそのときそのときの時代の流れ・社会に重点がおかれている。また、学生の身近な話題や人間の心を捉えたものもテーマになってきている。
 また、学生の参加意欲が二極化している。挑戦したいという意欲が希薄になった学生と、視野が広くいろいろな経験をしている学生である。ただ、両者とも発想力には欠けている。そこで、スピーチについてアンケートを行ってみた。実施期間は2015年9月16日~9月23日で、スピーチ経験者の北京大学大学院と吉林大学大学院の学生 10名と学部生の2年~4年 72名である。

Q1: あなたが出場前に考えていたスピーチコンテストと実際出場してみて、ギャップありましたか。
- 10人中10人が、ギャップはある、思った以上の緊張感


Q2: あなたはなぜスピーチコンテストに参加しましたか。
- 自分の日本語力を高めたかった
- 人前で話すスキルを身につけたかった
- 先生に進められて出場したが、結果的にはよかった。プレッシャーに強くなった。
- 視野を広げたかった。
- 大学以外の人と知り会える。
- 履歴書に書ける。
- 賞品が魅力的。


Q3: スピーチコンテストに出場して、あなたの得たものは何ですか。何か変わりましたか。
- 上には上がいること、自分の弱点に気づき、あらたな目標ができた。
- 日本語を話したい、人前で堂々と言える自信につながった。
- テーマから考え方の視野が拡大した。
- 勇気をもて明るくなった。


Q4: スピーチコンテストの結果又は出場経験は、あなたのその後に影響しましたか。
- 緊張せずに人前で話せるようになった。
- 印象に残りやすい文章を書くことで、作文に役立つ。
- 留学するチャンスを掴んだ。   
- 結果より得たものが多い、プロセスが一番。
- どんなことでも事前の準備が大切であることがわかった。


Q5: スピーチコンテスト出場経験は仕事に 又は大学院 にプラスになるという実感がありますか。
- 会社の面接、インターンシップの面接、大学院推薦入試の面接などで、高く評価された。
- 人前で話せるようになり、自信につながる。
- 目標をもってやることの大切さを学んだ。
- 協賛会社との面識がもてた。


Q6: その他、自由に意見をお書きください。
- スピーチコンテストに出るべきである、結果よりプロセスが大切、自信がつく。 
- 自分の意見の入った自由さのあるスピーチが大切である。
- コンテストも改善が必要。   
- 成績を気にするひとは出場すべきでない。



以上の結果からスピーチを行う上でのメリットとデメリットは何かを考察してみた。



スピーチのメリット
- 時代の動きに敏感になる。
- 日中の文化にも目が向けられる。
- 視野が広がる。  
- 自分への自信につながる。
- 話し方の改善。 
- 日本語力の向上 会話、発音、アクセントなど。

スピーチのデメリット
- 練習の仕方によって苦痛になる。
- 時間をとられる。
- スピーチで必ず日本語が向上するという保障はない。


Q1:  スピーチコンテストはどのようなメリット・デメリットがあると思いますか。
メリット:会話力の向上、考え方・表現力の向上、自分を鍛えられる、度胸・勇気
デメリット:時間がかかる、勉強時間が少なくなる、覚えるだけのスピーチ


Q2:  スピーチコンテストはあなたの学習や将来の目標に役立つと思いますか。
役にたつ:72% 役に立たない:18%  どちらとも言えない:10%


Q3:  あなたはスピーチコンテストにスピーカーとして参加したいですか。
参加したい:24% 参加したくない:33% どちらでもない:40%
Q4:  質問3で「はい」と答えた方は、どうして参加したいのですか。その理由は
何ですか。
- 練習から成長したい
- 声が大きくなり、勇気がもてる
- 自分の視野を広げたい
- 日本語力の向上
- 自分の能力を高めたい
- 自分へのチャレンジ
- 日本語を使いたいから
- 通訳者になりたいので


Q5:  質問3で「いいえ」と答えた方は、どうして参加したくないのですか。その理由は何ですか。
- 自分に向いてない
- スピーチに興味がもてない、おもしろくない、好きでない、つまらない
- 発音が悪いし、緊張しやすいから
- 自分の日本語レベルが高くないから
- 自分の時間が重要
- 人前で話すのがいやだから 
- 時間が長いし、形式がつまらない
- 受賞しないとストレスになる


Q8: これまでのスピーチコンテストを聞いて、あなたがもっとも印象に残ったのはどのようなスピーチでしたか。
- 流暢で、自分の主張が明確なこと
- おもしろくて、ユーモアがあるスピーチ
- 声が大きくて、感情や表現力があるスピーチ
- 身振りも大切
- 聞き手にわかりやすいスピーチ
- 新しい考え方のあるスピーチ
- 対話力のあるスピーチ
- 即席スピーチ
- 時事のテーマ「pm2.5」


森屋先生が考えるスピーチの傾向と審査員の着眼点
①自然な表現、自分のことばで自分の主張が聴衆に伝わるもの
②発音、アクセントが多少悪くても、全体的にユーモアがあり、聴衆に印象を残せるもの
③自分の経験的なことが多く、現実味があり、聴衆を感動させるもの
④原稿の暗唱ではなく、パフォーマンスが自然で全体がまとまっているもの


以前は型にはまっていた人が優秀とされていたが、最近では自然な動きで、訴える人が優秀とされてきている。


これから出場するにあったっては以下のことに配慮する必要がある。
1.大会の特徴を把握
2.審査方法 (何に重点をおいているか)
3.審査員の構成 (中国人の方が多いか、日本人の方が多いか)
4.テーマスピーチの意図


また、各自の目標を立てる。
学生への目標: 
1.自分への目標を立ててもらう なぜスピーチにチャレンジするのか
2.スピーチで何を得たいのか
私自身への目標:
1.学生のスピーカーとしての欠点をできるだけ少なくする
2.学生がスピーチに情熱をもて、楽しいと思ってもらえるようにする
3.練習スケジュール → コンテストの日が目標
4.練習は建設的になるように - 学生との意見交換、学生の性格、特徴を知ることに時間をかける
5. 次の指導者へバトンタッチができるように


過去の資料のファイリングと報告書作成


≪私の考える今後のスピーチの課題≫
①社会の動きに敏感になるようなテーマを扱っていく。
②現在は主張スピーチがメインで提案スピーチ、問題発見スピーチ、意見スピーチ、製品説明スピーチなどのスピーチの練習を行い、プレゼンテーションスキルを磨く。そうすることによって将来的に学会発表や会社での製品発表も行えるのではないか。今年の育英杯は発表者と主張者の一体感があった。これからは視聴者も巻き込むようなコンテストがいいのではないだろうか。そのため、視聴者を惹きつけるためには審査員だけでなく会場の人からも投票してもらう。すると、スピーカーと聞き手のコミュニケーションが生まれ、会場に一体感が得られるだろう。

第117回勉強会報告


「日本語教育に関するグループディスカッション」

今学期初めての開催となる勉強会では、新しく長春にいらした先生方が教師会に馴染めるよう、グループに分かれてのディスカッションを行いました。希望するトピックについて、全ての先生方が参加できるように、ディスカッションは前半と後半の二部構成で行いました。


前半のディスカッションでは、あらかじめ用意されたトピックから、それぞれ興味のあるトピックについて、各グループで議論していただきました。

後半のディスカッションでは、日本語教育に関する議題に即したグループを設けました。そして、自分の興味のあるグループに再度分かれていただき、議論していただきました。


 1.前半ディスカッション

・長春生活 
新学期の学校の様子、軍事訓練 6月実施か9月実施
休日等の過ごし方、自転車に乗る など
食生活について

・中国人学生の特徴 
長春の大学で日本語教育の特異性
長春各大学の違い
日本語教育に関係する場
学生との交流の方法、交流について その意義
学生との交流について 距離感をどうとるか

・授業に関する悩み 
日本事情(歴史)について、学校からの指定、教科書の指定の無い状況で、何に重点を置いて授業を進めるのか?中国の学生にとっては、日本史の細かい点は難しいので、歴史の大まかな流れを教える。

・学生の進路
長春の学生の就職について、また就職後

・授業外での学生との交流
長春の大学で日本語教育の特異性
長春各大学の違い
日本語教育に関係する場
学生との交流について、その意義

・能力試験対策
など

・その他
学生の数の増減、近年の長春の教育機関において学生数の推移

2.後半ディスカッション
グループ 大会関係(スピーチコンテスト指導、作文コンテスト指導など)
スピーチ大会指導について
指導点 発音 文法 内容
上記の点を指導する際、結果よりその過程を重視すること
動機の高め方

グループ 初級授業(主に基礎的な日本語能力養成に関して)
ら行、にゃにゅにょ等の発音がうまくできない。
発音矯正の仕方
助詞の使い方 は が など
活用の仕方

グループ 中上級授業(より専門的な日本語能力養成に関して)
N
1対策授業について 特に読解方法
中上級授業会話授業について
クッション言葉の重要性
ロールプレイのレベル
微妙なニュアンスの違いを教える意義
発音指導
ビジネス会話、作文について
教材、指導法

グループ その他授業(ビジネス、日本事情、文学史、古文など)
古典の指導法
トピックの選択
指導時の媒介言語について
ビジネス系授業
授業に対する学生のモチベーションについて
敬語の使用に関しての注意点
学生の日系企業への就職状況
日本事情の科目と大会への応用について


第116回勉強会報告

「日本語教育実践報告:日本語教授法の今と可能性」

1、野波 幸希 先生(吉林華橋外国語学院)


タイトル:『話させる視聴覚』
発表概要:「見る、聞く、話す」の三つの能力を使えるような授業を目指しています。授業では、能力試験問題や、日本の社会問題に焦点を当てています。今学期で帰国するにあたり、私の経験をお話させていただきます。皆様のご参考になれば幸いです。
対象学年:3年生後期(中上級)28人


目標:
・日本語の音声を聞いて理解できるようになる
・日本語を聞いて、まとめられるようになる
・社会問題に対して関心を持つ


暗記と聴解練習だけの授業に疑問を感じ、「見る、聞く、話す」の三つの能力を一時間でどう行うかを考え授業をした。


授業構成
・能力試験練習問題(45分)
・日本の社会問題についてのビデオ(45分)


能力試験練習問題(45分)
1週目 オリエンテーション 日本語能力試験練習問題①配布
2週目 練習問題①の解説  日本語能力試験練習問題②配布
3周目 練習問題②の解説  日本語能力試験練習問題③配布
4週目 練習問題③の解説  日本語能力試験練習問題④配布
5週目 練習問題④の解説  日本語能力試験練習問題①配布


日本語能力試験練習問題解説の流れ
※学生主体で解説させる。
①音声を聞く 「できるだけメモをとってください。皆さんが当たるかもしれない。」
②抽選( 2名)(どこがキーワードか考えさせた上で回答させる。)
③音声を聞き、学生は黒板にメモを取る
④学生が解説する(キーワード・回答)
⑤教師が補足する(教師の補足により、抽選の不利をカバーする)


・長所:どれがキーワードなのか注意して聞くようになる。当たるかもしれないので、音声に注意しながらきくようになる。抽選という方法で、緊張感を与えつつ聞かせるとわからない単語を調べるようになる。従って携帯をいじる人がいなくなる。


・短所:時間。抽選に当たった二人が二人とも聞き取れないと時間が掛かる。
※学生が飽きてきたら抽選を三人にしたり、同じ問題をやらせたりする。


社会問題のビデオ(45分)
1週目 
・第1課 自分の考え  第1課プリント配布
 ※自分の意見をまとめて、グループで意見交換をし、個々人で発表する。ビデオの後だと意見が偏るので、先に行う。
・発表まとめと、ビデオに対する興味を引き起こす質問 
 → 答えはビデオにあるので、家で見させる。
2週目 
・第1課 プリントの確認
 ※正誤問題・記述問題・ディクテーションなどで確認する。
3周目 第2課 自分の考え  第二課プリント配布
4週目 第2課 プリントの確認
5週目 第3課 自分の考え


Q1議論はヒートアップするのか。
A1ヒートアップした場合はディクテーションを行う。
20分の期間指導の時にたくさん褒めると積極的になる。


Q2先週のビデオに関する質問はどうするのか。
A2答え合わせを行う。


Q3この授業を始めたら学生の動機付けによいのではないかと感じる。
A3学生と教師との距離が近づき、学生はこの授業が好きになる。クラスの雰囲気が明るくもなる。しかし、卒業論文のテーマが授業で扱ったテーマに偏る。


Q4話せない学生はどうするのでしょうか。
Q4中国語を最悪、使ってもいいとする。そうでなければ話せない子が話さない。


Q5この授業の完成前にはどのような失敗があったか。
A5個の授業の前にはビデオを流し、時々停止し、今なんと言ったか答えさせていた。そして、内容をまとめて、テストしていた。しかし、その方法だと学生は全然聞かず、まとめず、見ていなかった。以前の授業では教師もつまらなかった。学生も何もしていなかった。今のような授業に変えてから、明らかに話すようになった。


Q6:印象に残っているテーマは?
A6:結婚と自殺が盛り上がった。「お金と愛どちらが重要か」など。

2、髙城 眞純 先生(吉林華橋外国語学院)
タイトル:『日本語クリニック』
発表概要:学生の発音しにくい例(単語・センテンスなど)ありましたら、ご用意ください。すぐに、きれいな発音とアクセントで日本語が話せる方法をワークショップでやってみましょう。


練習1


1. a i a u
2. o i i e
3. o i u o
4. ma i ma u
5. mo i mi e
6. me i mu o


・練習方法 (以下、1〜4を毎朝行う)
①一音ずつ区切って発音 ②二音ずつ区切って発音
③4音一度に発音 ④口角を緊張させクリアな発音を目指す


練習2「母音に返す」
ところが tokoroga o o o a
しんさけっか sinsakettuka iんaeつa
うんえいたんとうしゃ uneitantousya uんe-aんo-a


・練習方法
上記した文を使い母音だけを「ところが」のアクセントで言わせる。
練習2「歯を合わせて舌をたくさん動かす」
練習3「中国語のang ing ong を直す」
※上記の練習では最初は言いにくいが、舌の動きを学生が感じることができ、舌と口の動きが活発化し、最終的には口を不自然に動かさなくても、きれいに発音できるようになる。


Q1発音指導の目安回数・時間
A1学生が間違えたらその場で行う。目安は6回だがもっと少なくても効果は出る。


Q2子音の発音方法。
Q2鼻筋を触らせ、振動を感じさ確認させ、矯正する。 


Q3RとLの音の違い
A3聴音点の違いに着目する。聞き分けるのは教師の耳なので教師も訓練する。


Q4南の学生の「な音」と「ら音」の矯正法。A4「な」は歯の後ろに少し置いてくる感じ。「ら」は弾き音。


Q5姿勢発音に関係あるのか。
A5「あいあうおいいえ」の時、先生の姿勢が良かったら学生も真似する。つま先でたつと腹筋に力が入りよい姿勢がしやすくなる。手を叩いて「あいうえお」を言いながら、ぐるぐる歩くという方法もある。


Q6長音が長文の時に崩れやすくなる。


A6手を叩いて「トーン」を身につけさせる。学生は息を止めながら発音する学生には、歩かせながら指導する。

3、石橋 可巳 先生(東北師範大学)
タイトル:『「国語表現」紹介』
発表概要:日本の高校には、国語科に「国語表現」という科目があります。この科目の学習内容を紹介します。


・国語表現とは


日本の高等学校の科目の一つ。
適切に話したり、書いたりするなど社会活性化に生かすことのできる言語能力の育成を目指す授業。
「国語総合」よりも、能動的で主体的な学習活動が主となる。
「国語表現」は一般向けリテラシー 
「国語総合」は学術的リテラシー(批判的購読能力の養成が必要。)
ゴールをどちらにおくかという意味において、全く別の科目である。  


・授業の見取り図
時間:90分 
対象:東北師範大学2年次学生
※東北師範大学学生の基準では、1年次には時期尚早、2・3年次が妥当、4年次には不要。


①今日の言葉遊びコーナー(5〜10分)
早口言葉・しりとり・回文・折句・沓冠・なぞかけなど。授業の導入として。


②今日の同音異義語(5分)
「せんせい」「かえる」「こうかい」など。語彙の定着が目的。


③今日の聴写(5分)
100字程度の文章を朗読。生徒は聴写し、正しい日本語文に改める。一時期視写も行った。

④スピーチ(2名発表、1人3分程度、発表後は感想を言い合う。10分) 
テーマは事前に渡した中から、各自が選択。発表前に必ず教師と、内容のチェックと発話の練習をすることを義務化。事前指導にかける時間は1人1時間程度。日常の悩みや留学の相談を持ちかけてくる学生も多い。
※①〜④は定型化している。飽きがこないこと、アクティブに活動し活発な意見が出せる環境を提供することを最重要視。

⑤「国語表現」の授業(40〜50分)
PPT使用。テーマの伝達と理解、説明に10分から20分程度かける。その後は練習問題を2・3第行い、難しい表現について「話す」「書く」いずれかの作業。書いた場合は回収し、後日添削後返却。教えたつもりだけになっていないか、常に学生の反応を確認。

・参考になるサイト
「NHK高校講座 国語表現」
授業内容を動画で確認できるだけではなく、教材もPDFで配信されており、一回20分前40回の内容がある。堅苦しさがなく、お笑い芸人が番組を進行している。20分の内容が細かく分割されている点は、そのまま授業で見せる教材としても利用可能。


Q1中国で国語表現を導入した反応はどうか。
A1書けるようになってきたかどうかは実感として掴みにくい。一人一人にかける時間の余裕がないため、生徒の伸び具合はいまいち実感できていない。海外に合わせた日本語表現があるのではないかと思い、教膨な教材の中から自分が面白いと思うところをもってくる。


Q2専門の研究ができる日本語レベルまで学生をもっていきたいとは具体的にどういうことか。
A2中国に今はない概念、発達している分野が日本にはある。


それを、中国に応用できる力が日本語によって培われるということ。

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