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長春日本人教師会

長春にて日本語講師をしている日本人教師による勉強会や活動予定、活動報告などを記載していくブログです。 長春日本人教師会のホームページ→http://www.geocities.jp/changchun_jpt/index.html

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第116回勉強会報告

「日本語教育実践報告:日本語教授法の今と可能性」

1、野波 幸希 先生(吉林華橋外国語学院)


タイトル:『話させる視聴覚』
発表概要:「見る、聞く、話す」の三つの能力を使えるような授業を目指しています。授業では、能力試験問題や、日本の社会問題に焦点を当てています。今学期で帰国するにあたり、私の経験をお話させていただきます。皆様のご参考になれば幸いです。
対象学年:3年生後期(中上級)28人


目標:
・日本語の音声を聞いて理解できるようになる
・日本語を聞いて、まとめられるようになる
・社会問題に対して関心を持つ


暗記と聴解練習だけの授業に疑問を感じ、「見る、聞く、話す」の三つの能力を一時間でどう行うかを考え授業をした。


授業構成
・能力試験練習問題(45分)
・日本の社会問題についてのビデオ(45分)


能力試験練習問題(45分)
1週目 オリエンテーション 日本語能力試験練習問題①配布
2週目 練習問題①の解説  日本語能力試験練習問題②配布
3周目 練習問題②の解説  日本語能力試験練習問題③配布
4週目 練習問題③の解説  日本語能力試験練習問題④配布
5週目 練習問題④の解説  日本語能力試験練習問題①配布


日本語能力試験練習問題解説の流れ
※学生主体で解説させる。
①音声を聞く 「できるだけメモをとってください。皆さんが当たるかもしれない。」
②抽選( 2名)(どこがキーワードか考えさせた上で回答させる。)
③音声を聞き、学生は黒板にメモを取る
④学生が解説する(キーワード・回答)
⑤教師が補足する(教師の補足により、抽選の不利をカバーする)


・長所:どれがキーワードなのか注意して聞くようになる。当たるかもしれないので、音声に注意しながらきくようになる。抽選という方法で、緊張感を与えつつ聞かせるとわからない単語を調べるようになる。従って携帯をいじる人がいなくなる。


・短所:時間。抽選に当たった二人が二人とも聞き取れないと時間が掛かる。
※学生が飽きてきたら抽選を三人にしたり、同じ問題をやらせたりする。


社会問題のビデオ(45分)
1週目 
・第1課 自分の考え  第1課プリント配布
 ※自分の意見をまとめて、グループで意見交換をし、個々人で発表する。ビデオの後だと意見が偏るので、先に行う。
・発表まとめと、ビデオに対する興味を引き起こす質問 
 → 答えはビデオにあるので、家で見させる。
2週目 
・第1課 プリントの確認
 ※正誤問題・記述問題・ディクテーションなどで確認する。
3周目 第2課 自分の考え  第二課プリント配布
4週目 第2課 プリントの確認
5週目 第3課 自分の考え


Q1議論はヒートアップするのか。
A1ヒートアップした場合はディクテーションを行う。
20分の期間指導の時にたくさん褒めると積極的になる。


Q2先週のビデオに関する質問はどうするのか。
A2答え合わせを行う。


Q3この授業を始めたら学生の動機付けによいのではないかと感じる。
A3学生と教師との距離が近づき、学生はこの授業が好きになる。クラスの雰囲気が明るくもなる。しかし、卒業論文のテーマが授業で扱ったテーマに偏る。


Q4話せない学生はどうするのでしょうか。
Q4中国語を最悪、使ってもいいとする。そうでなければ話せない子が話さない。


Q5この授業の完成前にはどのような失敗があったか。
A5個の授業の前にはビデオを流し、時々停止し、今なんと言ったか答えさせていた。そして、内容をまとめて、テストしていた。しかし、その方法だと学生は全然聞かず、まとめず、見ていなかった。以前の授業では教師もつまらなかった。学生も何もしていなかった。今のような授業に変えてから、明らかに話すようになった。


Q6:印象に残っているテーマは?
A6:結婚と自殺が盛り上がった。「お金と愛どちらが重要か」など。

2、髙城 眞純 先生(吉林華橋外国語学院)
タイトル:『日本語クリニック』
発表概要:学生の発音しにくい例(単語・センテンスなど)ありましたら、ご用意ください。すぐに、きれいな発音とアクセントで日本語が話せる方法をワークショップでやってみましょう。


練習1


1. a i a u
2. o i i e
3. o i u o
4. ma i ma u
5. mo i mi e
6. me i mu o


・練習方法 (以下、1〜4を毎朝行う)
①一音ずつ区切って発音 ②二音ずつ区切って発音
③4音一度に発音 ④口角を緊張させクリアな発音を目指す


練習2「母音に返す」
ところが tokoroga o o o a
しんさけっか sinsakettuka iんaeつa
うんえいたんとうしゃ uneitantousya uんe-aんo-a


・練習方法
上記した文を使い母音だけを「ところが」のアクセントで言わせる。
練習2「歯を合わせて舌をたくさん動かす」
練習3「中国語のang ing ong を直す」
※上記の練習では最初は言いにくいが、舌の動きを学生が感じることができ、舌と口の動きが活発化し、最終的には口を不自然に動かさなくても、きれいに発音できるようになる。


Q1発音指導の目安回数・時間
A1学生が間違えたらその場で行う。目安は6回だがもっと少なくても効果は出る。


Q2子音の発音方法。
Q2鼻筋を触らせ、振動を感じさ確認させ、矯正する。 


Q3RとLの音の違い
A3聴音点の違いに着目する。聞き分けるのは教師の耳なので教師も訓練する。


Q4南の学生の「な音」と「ら音」の矯正法。A4「な」は歯の後ろに少し置いてくる感じ。「ら」は弾き音。


Q5姿勢発音に関係あるのか。
A5「あいあうおいいえ」の時、先生の姿勢が良かったら学生も真似する。つま先でたつと腹筋に力が入りよい姿勢がしやすくなる。手を叩いて「あいうえお」を言いながら、ぐるぐる歩くという方法もある。


Q6長音が長文の時に崩れやすくなる。


A6手を叩いて「トーン」を身につけさせる。学生は息を止めながら発音する学生には、歩かせながら指導する。

3、石橋 可巳 先生(東北師範大学)
タイトル:『「国語表現」紹介』
発表概要:日本の高校には、国語科に「国語表現」という科目があります。この科目の学習内容を紹介します。


・国語表現とは


日本の高等学校の科目の一つ。
適切に話したり、書いたりするなど社会活性化に生かすことのできる言語能力の育成を目指す授業。
「国語総合」よりも、能動的で主体的な学習活動が主となる。
「国語表現」は一般向けリテラシー 
「国語総合」は学術的リテラシー(批判的購読能力の養成が必要。)
ゴールをどちらにおくかという意味において、全く別の科目である。  


・授業の見取り図
時間:90分 
対象:東北師範大学2年次学生
※東北師範大学学生の基準では、1年次には時期尚早、2・3年次が妥当、4年次には不要。


①今日の言葉遊びコーナー(5〜10分)
早口言葉・しりとり・回文・折句・沓冠・なぞかけなど。授業の導入として。


②今日の同音異義語(5分)
「せんせい」「かえる」「こうかい」など。語彙の定着が目的。


③今日の聴写(5分)
100字程度の文章を朗読。生徒は聴写し、正しい日本語文に改める。一時期視写も行った。

④スピーチ(2名発表、1人3分程度、発表後は感想を言い合う。10分) 
テーマは事前に渡した中から、各自が選択。発表前に必ず教師と、内容のチェックと発話の練習をすることを義務化。事前指導にかける時間は1人1時間程度。日常の悩みや留学の相談を持ちかけてくる学生も多い。
※①〜④は定型化している。飽きがこないこと、アクティブに活動し活発な意見が出せる環境を提供することを最重要視。

⑤「国語表現」の授業(40〜50分)
PPT使用。テーマの伝達と理解、説明に10分から20分程度かける。その後は練習問題を2・3第行い、難しい表現について「話す」「書く」いずれかの作業。書いた場合は回収し、後日添削後返却。教えたつもりだけになっていないか、常に学生の反応を確認。

・参考になるサイト
「NHK高校講座 国語表現」
授業内容を動画で確認できるだけではなく、教材もPDFで配信されており、一回20分前40回の内容がある。堅苦しさがなく、お笑い芸人が番組を進行している。20分の内容が細かく分割されている点は、そのまま授業で見せる教材としても利用可能。


Q1中国で国語表現を導入した反応はどうか。
A1書けるようになってきたかどうかは実感として掴みにくい。一人一人にかける時間の余裕がないため、生徒の伸び具合はいまいち実感できていない。海外に合わせた日本語表現があるのではないかと思い、教膨な教材の中から自分が面白いと思うところをもってくる。


Q2専門の研究ができる日本語レベルまで学生をもっていきたいとは具体的にどういうことか。
A2中国に今はない概念、発達している分野が日本にはある。


それを、中国に応用できる力が日本語によって培われるということ。

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